新入社員が陥りやすい悩みの1つに「理想と現実とのギャップ」があります。
憧れの職業に就けることに喜びを感じていたのも束の間、実際に任せられる仕事はどうみても雑用ばかりだったり、思っていた仕事ではなかったりといった現実を目の当たりにし、「こんなはずじゃなかった」と悩んでしまう人が多いようです。
募集条件と実際の給与や環境がかけ離れていたという場合は、転職を考えるといった具体的な行動が必要になってきますが、仕事内容や役割が自分の理想とは違っていたという場合は、すぐに諦めてしまうのは得策とは言えません。
かといって、世間でよく言われている「就職後は最低3年は耐える」という謎の風習に則ってしまうと、自分の居場所を見つける機会がどんどん減っていきます。
なので、「ちょっと違うかも」と思ったら、違和感を感じているうちに以下のポイントを見直してみましょう。
今の仕事は「何に結びつく」のか
今自分が行っている業務が、結果的に何に繋がっているのかを考える事が大切です。
考えるべき事柄は、大きく分けて以下の2点です。
「誰のためになっているのか」
「自分のためになっているのか」
前者は、自分の日々の業務が誰に届いているかという事。
つまり、エンドユーザーのためになっているのかを考えます。
エンドユーザーとは、食品メーカーならその食品を購入し食べる消費者、システム会社なら自社で開発したシステムを活用する顧客企業のことです。
後者は、今の業務や今後任されるであろう業務を通して、将来的になりたい自分になれるのかを考えます。
就活で面接対策をしたなら、ある程度、将来の自分像を描いたと思います。
今の会社で働き続ける事が、そこへ繋がっているのかどうかを大まかでもよいので今一度考えてみる機会を作りましょう。
例えば、プロのデザイナーになりたいなら、日々デザインの業務を最優先で行える環境か、といったように今の自分が置かれている状況を客観的に見つめ直す事です。
当事者意識を持って取り組めているか
当事者意識を持っているかとは、他人事になっていないかという事です。
例えば、ある商品を開発するのに1000万円の予算をもらったとします。
会社に利益をもたらすためには、使った予算以上の売上が必要ですよね。
ところが、その商品の売れ行きは悪く、100万円の赤字になってしまいました。
そこで、当事者意識を持っている人は、自分で経営している店が大きな赤字になってしまったかの如く、しっかりと原因究明をして失敗から多くの事を学びながら次に繋げる努力を自然と行います。
対してそうでない人は、特に原因を探すわけでも焦るわけでもなく「自分のお金じゃないから」と言わんばかりに、ただ次へ行くだけです。(ちなみに、会社が損失ばかり出して赤字続きだったら給料が減ったりボーナスが出ない可能性があるので、会社のお金は巡り巡って自分のお金に繋がります。)
この意識の違いは、会社のお金や実績を自分事としてしっかり捉えられているかどうかの違いで、普段の自分に当事者意識があるのかないかを思い返してみてください。
もし、当事者意識を持っていないもしくは持ちたくても持てないというなら、今の仕事が合っていない可能性があります。
どうしてもギャップが埋まらないなら
それでも自分の成長を感じられず、自分の姿勢や取り組み方を改善するといったような努力をいくら重ねてもギャップが埋まらないなら、思い切って転職を視野に入れましょう。
自分らしさを発揮できない、将来の自分像を実現するのが難しい職場に無理して在籍するなら、早々にそれらが解消される新しい職場を見つけて歩みを進めていく方が良い選択肢と言えるでしょう。